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岩城裕一
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松田和子
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10月になりました!

2012/10/04

この頃は、本当にあっと言う間に時間が過ぎていく気がします。自分の感覚では4,5日前の事?と思っていることも、実際には10日以上が過ぎていたり、、、。簡単な日記をつけていないと、数日前のことですら 覚えていられないです。(単に年齢的なせいでしょうか?)

と、いう事で今回のブログは、日記風に日々の出来事を書き綴る、、という風に趣向を変えてみました。ブログを書くとなると“余計な事を書くな!”というチェックが入ったり、私自身も起承転結のある内容にしなくては、、などと気負ってしまう事もあり、気軽に書けないでいたのです。でも日記風なら、簡単な雑記でも良いかなと思ったのですが。

8月某日:“南加道産子会”という北海道人会は今年で40周年。政治家 鈴木宗男氏の講演会、よさこいソーラン祭り優勝チームの演舞披露などイベントの多い週末。鈴木氏講演会は東日本大震災義援チャリティなので幽霊会員の私も参加。原発・エネルギー問題や尖閣諸島・竹島などの領土問題の話題に留まらず、活気に溢れ、周りの方々は感動して泣きながら聞き入っている、、という状況。その後の懇親会でも、とても良いお話を聞かせて頂きました。

8月某日 :MN-221-CL-007 治験結果の詳細について某社R&Dチームとテレカンファランス。時差の関係で朝7時にはコールインのため、朝5時半起きでオフィスへ。でも早起きは苦手。

8月某日 :最近終了したCOPDの治験のCSR(クリニカル スタディ リポート)の打ち合わせミーティング。CROのプロジェクトマネージャー、メディカル ライターらとメディシノバチームでディスカッション。

8月某日 :日経IRフェアのため、日本へ。今回はサンディエゴオフィスのマークが一緒。彼はアメリカン航空、私はJAL便と別々の予定。それが、搭乗直前に「サンディエゴからの飛行機がキャンセルになりアメリカン便に乗り遅れたので、和子と同じJAL便にのる」というメッセージ。どうやら霧のためにサンディエゴに飛行機が到着せず、慌ててレンタカーを借りてロサンゼルスまで運転してきたと。今にして思えば、珍道中は既に始まっていた、、、。

8月某日 :今日、明日はお台場で日経IRフェア。午前中は某社ファーマ部門責任者と会合。我が社のパイプラインの詳細の話が聞きたいと。通訳を介して話す心づもりがなんと相手は日本語も英語もOKだったので通訳は要らず。予定時間をオーバーしかつ、ランチにも誘って頂く・最近、新聞で話題になったアップル社の訴訟関係の内輪話を教えてもらいました。ランチ後お台場へ直行。悪天候にも関わらず、多くの方が足を運んで下さいました。割と若い世代の30代の方々も立ち寄ってくれました。東京オフィスの皆さん前日から準備、朝も早くからブースでスタンバイ。午後からは岡島さんと会社のビジネスモデル、開発中のパイプラインのプレゼンテーションを。会場はほぼ満員でした!ありがとうございます。この後、事件勃発。でも仕事とは無関係なので、ここでは省略。

9月某日:今回はIRフェアの後は、すぐアメリカへ戻る。レイバーデー週末なので、月曜は休み。疲れを取る時間があって良かった。

9月某日 :EOP2(end of phase 2) ミーティングに際し、FDAへ提出する資料作成で連日時間に追われている。提出期限は9月22日。薬事申請専門家とのミーティングの他、治験責任医師を務めてくれたERドクター達と電話会議やメールのやりとり、元FDAレビューアーや小児対象の治験プログラムの専門家などとの電話会議がほぼ毎日。次のスタディ デザインを改善するにあたり、ERドクター達に現場の意見を聴いているのですが、ERドクターの意見全てを反映させるのは難しい、、。

9月某日 :東京オフィスの岡島さんから「明日までにJPLA(日本医薬ライセンシング協会)の講演用のスライド送れますか」と連絡。9月19日のJPLAの定例会でのプレゼンテーションに呼んで頂いてるのです。他の演者は30分なのに、私だけ1時間。1時間分の講演のスライドは片手間では無理。本当は週末にスライド作成する予定だったが、完成間近のプロトコールにかなりの加筆をすることに。週末はそれに追われスライド作る元気無し。あれもこれもしなくては、、と気掛かりで寝付きが悪く、このごろは寝る前に強力なアルコールで喉を消毒しないと眠れない。今日のアルコール消毒は蒸留酒。

9月某日 :朝に社内会議。FDA提出資料の段取りをチームと確認し、プロトコール等担当部分を同僚に送ってからロサンゼルスへ向かう。夜に日本へ出発なので自宅に戻りパッキング。今回は東京でJPLAの講演の後は、関西へ行くので、ジャパンレールチケット というJR 1週間乗り放題のチケットを購入。これは東京―大阪1回往復するだけで元が取れる優れもの。

 

日本も少し涼しくなったと聞いています。よい連休をお過ごしください。

 

松田和子

薬物依存症のフェーズ2治験

2012/09/05

今日の午後(日本時間では9月5日午前)に出されたプレスリリースでも発表されましたが、UCLA ( University of California Los Angeles)との共同治験を行っている、MN-166 (イブジラスト)のフェーズ2治験に対して、NIH(National Institute of Health米国国立衛生研究所)の傘下にある NIDA ( National Institute of Drug Abuse米国国立薬物乱用研究所)からの大きな研究費が承認されました。この新たなフェーズ2治験は Methamphetamine(いわゆる覚醒剤)中毒の患者さんを対象に行われる臨床試験です。

薬物依存症という病気は、個々の患者さんやその家族だけでなく、社会的に大きなインパクトのある病気と考えられます。医療費が高い米国では、国単位で見た医療費全体への影響も大きなものです。また、覚醒剤、大麻などの違法ドラッグ依存症においては、お薬を購入することが、国際的な犯罪組織の資金源になってることも考えなくてはいけません。

薬物への精神的・身体的な依存にはミクログリア細胞(なかでもアストロサイト)の活性化が関与すると考えられ、そのミクログリアを抑制する働きがMN-166にあると考えられています。この依存のメカニズムは日本での研究も盛んなのです。

最近でも俳優のシルベスター・スタローンさんの息子が薬物過剰摂取のために事故死されました。(薬物の詳細は不明)他にも、世界的歌手であったホィットニー・ヒューストンさんや数年前では世界的エンターティナーであったマイケル・ジャクソンさんが薬物過剰摂取で命を落としました。日本でも数年前に、立て続けに元アイドル歌手、人気俳優(だった)の違法薬物使用やそれに関連する事故が世間を騒がせましたね。

薬物依存症というのは、世間体があるので患者さんがその病気自体を自認する事が難しく、そのため、かなり重症になるまで治療を開始しない特徴があります。通院治療ではなかなか難しく、入院治療を提供するリハビリ施設がロサンゼルス近郊に結構あるようです。ハリウッド・スターのようなリッチな患者さんが利用する施設はリゾートホテルのようにゴージャスだそうです。しかし、残念ながらどこも行動心理療法が中心で、施設に滞在中は止められても、退院後に再発することが多く何度もリハビリ治療を繰り返すのが常です。日本の場合は薬物依存症の治療を行なう施設があっても、そのことを公にしているところはあまり多くないのではないでしょうか?

実は、薬物依存、特に覚醒剤依存症の患者さんが日本に大変多いことは、専門家の間では良く知られています。このような疾患は患者数の実態を把握すること自体が難しいので、厚生労働省などが把握している以上に潜在患者さんが沢山いるだろう…ということは容易に察しが付きますが、世界的にも日本の覚醒剤汚染は有名(?)なのです。以前NIDAの会議に参加した時に、「日本は覚醒剤汚染で有名な国だから、当然イブジラストは(オフレーベルで)治療に使われているでしょう?何か、資料やデータはありませんか?」と聞かれた事がありました。

残念ながら、薬物依存治療薬に積極的に取り組む製薬会社はあまり無いようです。大手製薬会社はどうしても、治験が行ない易いか? 利益に結びつきやすいか?ということを優先的に考慮するのでしょうか。このように社会的に必要な治療薬の開発のために米国の国立研究機関が研究費を出して臨床試験をサポートするのは凄い事だと思います。

 話は変わりますが、先週金・土曜と日経主催のIRフェアにメディシノバも参加し、金曜日にはプレゼンテーションもさせていただきました。おかげさまで、会場はほぼ満席。沢山の方とお話出来、会場にいらしてくれた株主の方とも個々にゆっくりご説明する時間もありとても有意義な2日間でした。金曜は蒸し暑く、土曜日は雨 という天気にも関わらず東京ビッグサイトまで足を運んで下さった皆様に あらためてお礼を申し上げます。

 

松田 記

Dyspnea Score について

2012/07/03

2回にわたり肺機能検査にまつわる話題でブログを書きましたが、今回はDyspnea Scoreについて説明します。

Dyspneaは直訳すると“呼吸困難”とか“息苦しさ”という意味です。どちらかと言うと普段はあまり使わない医学専門用語です。患者さんに実際に問診したりする場合にはDyspneaという言葉を使う事はほとんどありません。”Do you have difficulty of breathing?” =「息をするのが大変だったり、苦しいですか」と聞く事が多いです。

さて、このDyspnea Scoreはつまり、“呼吸困難スコア、息苦しさスコア”です。これは 最低スコアが0(息苦しさ全く無し)、最高スコアが10(今まで経験した中で最高に息苦しい)という0-10までの1点刻みのスコアで、患者さん自身が評価をする“主観的”な評価です。

このように患者さん自身が評価する“主観的な”評価項目としては他に、

“Pain= 痛み”とか “Anxiety =不安さ”

などがあります。これらは、たとえば、「疼痛」とか「不安症状を訴える病気(全般性不安症候群、パニック症候群))などの治療薬の治験評価に用いられます。

でも、このような”痛み“とか”不安さ“などという評価は個々の患者さんによって、“感じ方の閾値”が違う事や、それを客観的に標準化出来ない、という難点があります。

治験に参加すると、普段の治療よりもドクターや治験コーディネータの方々に手厚くケアされることが多いのは良く知られています。普段よりも丁寧に説明をしていただけたり、時間をかけてケアしてもらうと、どうしても、心理的に

“何だか良く解らないけど、先生に改めて聞かれると、このお薬はとっても効いているような気がするかも、、、”

という、いわゆる“プラセボ効果”が高い確率で起きる事も良く知られています。

普段、喘息急性発作で息苦しくてER(Emergency Room:救急治療室)を受診する患者さんは、まず吸入治療を受け、なかなか改善しなければ、吸入治療を繰り返し経過観察します。でも血液検査や心電図検査をしてもらうことは、ほとんどありません。頻回に自分の状態を確認してくれる治験コーディネーターの方もいませんし、ERでスピロメーターを使って肺機能検査をしてもらう事は決してないでしょう。

ですから、私はこのMN-221-CL-007治験でのDyspnea Scoreに関しては、「きっとプラセボ効果のせいで良い結果は出ないに違いない、、、」と、実は期待していませんでした。

しかし私の予想を裏切り、Dyspnea Scoreの改善という点では、たかだか170名弱のサンプル サイズで “統計学的に有意差がある結果”が出たのです。最初にデータを見たとき、「えーっ!このサンプル サイズで、、」と思った位です。

治験サイトのドクターの何人かに、「ダブル ブラインド スタディ(二重盲検治験)だけど、私には誰がMN-221で治療されたか判る!何故なら、患者さんが“I feel so good” (=あーっ 楽になった)と言うから」と言われた事がありました。そういう小さな事が、最終的にはDyspnea Scoreのデータとして表れたのだとしみじみ思いました。

次回のブログでは、「ところで、良く言われる“統計学的に有意差がある”って、どういう事?」という内容について、お話しようと思っています。

松田 和子

AUC (Area Under Curve: 曲線下面積) とは?

2012/06/01

MN-221-CL-007 治験結果についてのプレスリリース後に、多くいただいたご質問が「そもそもAUC(曲線下面積)で測る肺機能検査とはどういう事でしょうか?」というものでした。同じような質問はアメリカでも沢山いただきました。AUCという専門用語は、新聞などでも見聞きする事が少ないのですし、私も大学で勉強するまでは知らなかった言葉です。

ではAUC:Area Under Curveとは、またそれで評価する肺機能検査とはどういう事でしょうか?

AUCはArea Under Curveの頭文字を取った略語で、直訳すると“曲線下面積”ということになります。例えば、下のグラフで見ると、青く塗りつぶされた部分は、グラフで表されている曲線の部分の面積ですよね。これがAUCになります。

 

Blog1
このグラフは、ある患者Aさんのデータを表しています。このAさんは、お薬を投与される前(0時間)のFEV1%が25%でした。お薬投与後1時間後の値が52%、2時間後の値が58%、3時間後の値が62%でした。

 

さて、もう一人の患者Bさんがいます。BさんはAさんと同様、お薬投与前(0時間)FEV1%が25%で3時間後の値も同じ62%でしたが、1時間後の値が37%、2時間後も37%という違いがあります。BさんのAUCは下のグラフの黄色い部分になります。

 

Blog2

 単にFEV1%の値を0時間と3時間後の“差”だけで比べると、AさんもBさんも同じ値 62%-25%=37% となりますが、AUC(0-3時間)で比べるとAさんとBさんには違いがありますよね。このようにAUCという方法を使うと、時間の経過によってみられるお薬の効果を、より細やかに表すことが出来るのです。

 

このAUCは医学・薬学の分野では、薬物の血中濃度を調べて評価する事に使うことが多いようです。例えば、お薬を服用した際に、そのお薬がどのくらい吸収されて、どのくらいの時間にわたって、患者さんの血液の中にとどまっているかを表す事に適しています。その場合はグラフの縦軸がお薬の血中濃度、横軸が時間になります。

 

高い濃度で、血中に長くとどまるお薬ほど、AUCで表す面積が広くなります。しかし、ピーク時の血中濃度が高くなるけれども、すぐに代謝されて、血中濃度がすぐ低くなってしまうような場合はAUCで表す面積が小さくなるという訳です。

AUCで表された面積を見ることで、色々な事のヒトへの特性がわかり易くなるとも言えますね。

 

松田 記

MN-221-CL-007の治験結果が発表になりました

2012/05/28

皆さん、本当にお久し振りです。

MN-221-CL-007 試験の結果が発表できるまで、ブログを書くのは自粛するようにという事で、6か月も間があいてしまいました。ごめんなさい。

皆さんご存じの通り、先週、MN-221-CL-007の治験結果のトップラインの結果が発表になりました。

そして、その後色々なご質問をいただきました。プレスリリースが解りづらかったようで、すみませんでした。

まず一番解りづらかったと思われるのは「プレスリリースには主要評価項目が統計的に有意でなかった、とも書いてあるけれど、表をみると有意な結果が出ているようにも見えるし、?うーん一体、治験は良い結果だったの?それとも残念な結果だったの?」という事だったようです。

そこでブログの場を借りて何度かに分けて、プレスリリースの補足説明をしたいと思います。

FEV1というのは1秒率と言って、精一杯息を吸い込んだ後、力一杯息を吐き出した空気量のうち最初の一秒間に吐き出された量(1秒量)の割合です。このFEV1は肺機能検査でいくつかある項目の一つです。このFEV1値が、お薬の投与前から投与3時間後までの間に、どのように変化したかをAUC:Area Under Curve:曲線下面積(0-3時間)で表し、各々の患者さんのこの変化量の“平均値”をプラセボ群とMN-221群で比較する、というのをこの治験での主要評価項目と決めていました。

プラセボ群の中で 非常に大きなFEV1の変化を見せた患者さんがいたのですが、その患者さんには、喘息の初期標準治療では通常使われないお薬(注射薬)が使われていただけでなく、この治験に参加する資格のない(プロトコールで禁じられている)エピネフリンという強いお薬が使われていたことが判明しました。治験薬の投与前に強い注射薬が3種類も使われていた事が、この患者さんのFEV1に異常なまでの大きな変化(改善)を見せたのだと推定されました。

この患者さんに限らず、強いお薬が使われていた人の割合がプラセボ群には多かったのです。他の人に比べて異常に反応している人がいると、“平均値”というものはあまり意味がなくなってしまいます。このような場合は“中間値”のほうがそのグループの特性をよく表してくれるのです。

私達は治験開始前に主要評価項目として「FEV1 のAUC (0-3時間)の平均値」と決めていたのですから、やはりそこは正直に認め主要評価項目は満たさなかった、と説明したのです。でも平均値ではなく中間値を用いて評価すると、良い結果でしたよ、というのがプレスリリースでは説明しきれなかった部分かと思います。

少しは解り易くなったでしょうか?

次のブログではAUC(曲線下面積)を使って表すFEV1ってどういうことか?について説明する予定です。

 

松田和子

今年も最後の月になりました

2011/12/05

この時期の挨拶としては、あまりに月並みなセリフで能が無いのですが、今年もあっという間に時間が過ぎ、気付いたら今年最後の月になってしまいました。前回のブログが8月でしたから、またしても随分と間が開いてしまったのですが、プレスリリースでの発表前に余計なことをブログに書くのでは?と厳しくチェックを入れられ、アップする前に弁護士に見せなきゃダメ云々、、と言われる状況が続いたもので、この3か月の間は自粛させて頂きました。なかなか会社の活動状況を報告出来ず、このブログを読んでくださっている方々には大変申し訳なく思っていました。

皆さんもプレスリリースや株主通信でご存じの通り、この3か月の間には、中国の浙江省の製薬会社のZMCとの合弁会社設立が中国商務部に承認された事、MN-221のそもそもの開発会社であるキッセイ薬品さんからMN-221の開発資金としての資本投入(新株発行という形で)が完了し、ビジネス面でも大きな局面がありました。

また臨床開発の方でも、MN-221-CL-007治験(現在進行中の救急部での喘息急性発作を対象にした治験のことです)の患者登録、MN-166での新しい適応症候補になる“薬剤誘発生頭痛”(鎮痛剤などの過剰投与に起因する頭痛)を対象とするオーストラリアの神経ドクターとの共同治験準備、MN-221でのCOPD (慢性閉塞性肺疾患:通称タバコ病)を対象として新たな治験の準備も順調に進んでいます。

次回のCOPDでの治験は、いくつかのハイライトがあります。長い喫煙歴が特徴であるCOPDの患者さんは他にも慢性疾患を患っていることが多く、その多くは長い喫煙歴と強く関係がある高血圧とか心不全、他にも年配者に良くみられる糖尿病や高脂血症といった病気です。従って、このような他の慢性疾患(注:但し、服薬にてきちんとコントロールされている)があり他にもいくつかお薬を服用している方達を対象にし、そのような患者さんにMN-221を投与した場合の安全性忍容性を確認する事がハイライトの一つ目です。次の特徴としては、投薬回数が1度きりではなく、1日2回の投薬を数日間行います。これはそもそもCOPDの急性増悪の場合には喘息急性増悪発作に比べ、入院治療となるケースが多く、その治療日数も喘息の場合に比べて平均して数日は長いというデータに基づいています。臨床現場のドクターにリサーチした所、COPD患者さんの場合はMN-221を1日2回、数日間使うというシナリオが一番考えられる、、という事でした。

今までの喘息とCOPDを対象にしたフェーズ1,2治験の安全性データ、PK/PDデータに基づいてプロトコールを立案し、9月初旬にFDA宛て提出しました。通常、プロトコール内容に懸念や質問がある場合、プロトコール受け取り後30日以内にFDAから連絡が入るのですが、無事30日をクリア。既に治験サイトの選定も、治験責任医師の選定も完了しています。現在は、CRO(治験委託会社)やベンダー(心電図モニター器具やデータ解析をお願いする会社、肺機能試験用の器具やデータ解析する会社など治験に関わるその他の業者さん)と最終的な打ち合わせを行っている所です。

この治験はキッセイ薬品さんから投入して頂いた資金を開発資金に充てるのですから、キッセイ薬品の開発関連の方達とも密に連絡を取り合いながら、準備を進めています。海と時差を隔てたテレカンファレンスもお互い日本語だと随分と楽です。私はアメリカ生活がそれなりに長いのにも拘らず、英語でのテレカンファレンスは大の苦手。相手の顔の表情やボディ・ランゲージが見えない“声”だけでのコミュニケーションは本当に難しいですから。でもキッセイの皆さんに「お互い、出来るだけ英語を使ってコミュニケーションしましょう!」と持ちかけたのに、約束を真っ先に破って日本語でメールやテレコンをする私、、、ちょっと反省していす、、、。 

今週はMN-221以外のパイプラインの会議やIR活動で日本へ行きます。水曜日にはキッセイ薬品さんとのface to faceの会議もあります。キッセイ薬品さんからの開発資金のお蔭で、安心してMN-221の開発を進めて行くことが出来ることをとても感謝しています。

松田和子

まだまだ暑い日々が続いていますね

2011/08/30

先週頭にはアメリカ東海岸では珍しくマグニチュード5.8の地震が発生。そして、週末にはハリケーン・アイリーンが上陸するという事で、南はノース・キャロライナから北はマサチューセッツ州までトータル10州が、非常事態宣言を発令し住民に十分警戒するように呼びかけました。ニューヨークのような大都会でも近辺の空港は全て閉鎖されブルックリン橋やマンハッタン橋、トンネル等も通行止め。バスや地下鉄などの公共交通機関は全面運行停止しマンハッタン内において強制避難命令が出るという非常事態になったそうです。ハリケーンが直撃した地域では洪水や停電などの被害が伝えられています。東海岸の治験サイトのドクターやスタディーコーディネーター達に安全を確認するメールを送った所、「“Mother Earth (母なる地球)”は怒っているのかな、、」という返信がありました。

さて、私は“身体だけは丈夫”なのが取り柄なのですが、つい最近の日本出張中に体調不良でダウンしてしまいました。何という事でしょう、、、とても大事なミーティングの前日の夜中に具合が悪くなり、、、結果、大事なミーティングは上司2人に任せて欠席する羽目に。自分の体調管理の甘さに猛反省です、、、。時差ボケや、海を隔てた時間帯での電話会議などが重なり、睡眠不足だった事も関係したのかもしれません。今回の日本出張では、上半期決算報告会やアナリストの方々とのミーティングなどがありました。最終日までは、元気一杯だったのに、、、。決算報告会の様子は動画を収録したという事で、メディシノバのHPから閲覧できるようです。良かったらご覧下さい。

日本出張から戻って、すぐにテキサス州 サンアントニオへの出張がありました。治験ドクター達との面談やKOL(Key Opinion Leader)との打ち合わせやCROや治験サイトの下見です。朝から夜の飛行機搭乗1時間半前までびっちりのスケジュールで、“Very Time effective(とても時間を有効に使えた)”出張でした。今回は私も少し進化し、カーナビを使えるようなったのでレンタカーでの移動も問題無し。テキサスは相当暑かったのですが、湿度が低い分(すごく乾燥していました)蒸し暑い日本より少しは過ごし易いような気がしました。室内は冷房をガンガン効かせていてむしろ寒すぎる位で、電気エネルギーの無駄遣いなのでは、、と思ってしまった位です。日本で皆さんが節電に気を遣っていたので、余計、気になってしまいました。

サンアントニオでは、2か月以上雨が降っていないと会う人会う人がこぼしていて、「私は雨女で、出張で行く先々で雨が降るから、きっと雨が降るよー」と軽口を叩いていたら、何と本当に夕方からバケツをひっくり返したような大雨プラス雷。訳も無くすごく感謝された(?)のですが、、、うーんこんな事でで無意味な能力を発揮しているのはどうなんでしょう?もっと凄いことで能力を発揮したいものです。

日本ではまだまだ暑い日が続いているようです。どうぞ、体調にはくれぐれも気をつけて、また安全にお過ごし下さい。

 

松田和子

なでしこJAPAN 快挙!

2011/07/19

その瞬間、きっと日本中が歓喜の渦に包まれたのでしょう!

今朝の新聞各紙の1面トップは、なでしこJAPANの快挙の記事です。新聞やテレビなどメディアのコメントは、一様に「この素晴らしい優勝は、今の日本が最も必要としている、精神的な励ましを母国にもたらした!」という賞賛です。アメリカ人にとっても、清々しい気持ちで負けることが出来た、本当に素晴らしいゲームだったと。仕事の仲間からも、「よかったねJAPAN」のメールを沢山頂きました! 

しばし、ブログをお休みしていた形になりましたが、、、、、(決してサボっていた訳ではありません。その証拠に書いたもののアップしてなかった過去の分も一挙にアップロードしてもらいます、、、。アップしなかった理由は色々ありますが、、、。)

 アメリカの学校のシステムでは6月が日本での3月にあたる学期末です。日本のほとんどの学校で3月に卒業式が行われるように、6月に卒業式があります。治験参加サイトの多くの大学病院や研究機関付属病院も同様のため、スタディ・コーディネーター達の人事異動が起きるのがこの季節。実際、CL-007スタディを頑張ってくれていた、幾つかのサイトのコーディネーター数名が、医学部に合格し9月からの学業に専念するために、CL-007スタディを離れる事になりました。もちろん、そのため、かなり前から別のコーディネーターを補充し、トレーニングを行って備えていますが、実情はなかなかスムーズにいかない事もあるかと思うのです。

 特に7月は夏休み真最中で、「アメリカ中の人がバケーションに出掛けて誰もERなんかに行かないで出歩いているのでは?」と思う位、空港も街中も大混雑しています。夏ですからシーズン的にも(喘息発作の切っ掛けになる)花粉塵も落ち着き、ウイルス性の風邪も流行っていないので、この時期はCL-007スタディは、ゆっくりでも仕方が無いと、思っていました。

実は6月の半ばには臨床開発のセクションの人員が1名抜けたので、その事もCL-007スタディに影響するのかな?と少し心配していたのです。でもチームの頑張りがあって、この1か月には冬シーズン同じ位の患者さんが治験に参加してくれています。去年は5月、6月が0 (ゼロ)名、7月に1名の治験参加者数だった事を鑑みると、「悪くない!」と自画自賛しています。

 5月に行ったプロトコールの一部改訂がFDAからスムーズにOKされ、各サイトの倫理委員会でも承認も着々と進んでいる事。新しいサイトが治験参加者を初めてエンロール(登録)出来た事。改訂後の新しいプロトコールの元で患者さんのエンロールがあった事、、、等々、患者さんのエンロールにポジティブな要因が目に見えてわかった1か月でした。

 新しいコーディネーターや去っていくコーディネーターに挨拶するために、またあちこち、サイトを訪問しています。先週はミネアポリスに行っていました。別の新しいサイトも先週にアクティベートされました。(先週から治験エンロールが可能になったという事です)この新しいサイトは、過去に某社の喘息急性発作の治験でかなりの数の患者さんをエンロール出来た、期待できるサイト。しかも、主任治験医師もサブ治験担当医師も、「薬のプロフィールとしてはMN-221の方が(某社の薬に比べて)ずーっとER(救急部)での治療に合っている」と言って下さいました。 7月、8月とペースを落とさず、今の調子でエンロールが進むよう頑張ろう!

 2011年7月18日 松田 和子

しばらくは、"No more Japan No more China"

2011/07/19

皆さん、こんにちは。

今回のブログの題名は最近、会社の上司(直接の上司ではありませんが)に言われた言葉です。

 「Kazuko ちょっと話をしよう」と彼は部屋に来ました。彼曰く、「Kazukoのサイト訪問とCL-007スタディの患者エンロール(登録)のアクティビティを調べた所 明らかに相関関係がある。君が訪問すると当日か数日中にそのサイトでエンロールが起きている。何が理由か知らないがそういう現象が見られるので、しばらく君は日本の出張も中国の出張も行かないで、サイトを訪問し続けるべきだ。」と。という事で、しばし日本の出張・中国出張の自粛を求められてしまいました。

 そんな事を言われなくても、この頃は、治験プロトールの一部改訂、およびそれに伴う治験用カルテの改訂や、法的な知識を必要とする文書のレビュー(超苦手。涙、涙、、)にかかりっきりで、どこへも出張するような時間的な余裕が無い日々なのです。

と、言うのは

1、いくつもの法律・契約に関わる文書を読み比べ、齟齬が無いように確認する

2、プロトコールの改訂にあたり、誤解釈の無いように、全ページに渡って表現の統一をはかり表現の曖昧さを出来得る限り排除する

3、今までの治験用カルテをプロトコールの改訂に合わせて直し、更に直した新しいカルテをeCRF(治験用カルテから転載するコンピュータ・データベース)の画面と比べて確認する

 という幾つかの全く異なる作業を同時進行で行っているのです

そのため複数のコンピュータ スクリーンに複数の文書ファイルを開いて作業してのですが、マウス使いが下手(年のせい?)なうえに、慣れない法律文書なんかのレビューで余計な力が入っているせいなのか、どんなに重い荷物を持っても筋肉痛にならない私の頑丈な右腕が、筋肉痛?神経痛?になってしまいました。(五十肩ではありませんよ!)

 うちの会社ではデータルームの資料は、一定時間が過ぎるとスクリーンから消えてしまう、、というシステムになっているのです(セキュリティー上の観点から?)。

そのため関連資料ファイルを開けた状態で、新しい文書の校正に“時間を忘れて耽っている”と、資料ファイルに戻って確認しようとしても閲覧出来なくなっている上に、一生懸命校正した文書も、あららら、、保存出来ない!という悲しい状況が起きてしまうのです。それで余計な時間と労力が掛かっていたのかも、、、。(一度コツを掴むと、定期的に上書き保存すれば良い事が解りました。が、それを学習するのに時間がかかった。)

法律・契約文書のレビューはある段階からは弁護士資格を持つ同僚と会社の契約する弁護士事務所が担当したので私の関わる部分は終わりました!(ホッ)しかし、治験カルテの改訂は、未だ格闘しています。〈トホホ、、)

と、言うのは、

本来は、プロトコールの改訂に関する部分を直せば良かったはずなのですが、一通り”直した”時点で、コーディネータの方達、モニターの方達にフィードバックを募ったのです。何故なら、私自身が例えば車の”オーナ用手引書”がすごく ユーザー アンフレンドリー(使い勝手が良くない)でイライラする事を経験していたので、”実際にこの治験用カルテを使う”エンド・ユーザー方達のコメントこそが一番重要 だし、その方達にとって使い易いカルテにしたいと思ったから。

結果、とっても、ありがたい事なのですが、

「折角、ドクター マツダが聞いてくれたので、これは良い機会だから、是非直して欲しい!という部分をリストにして送ってくれました。そうしたら、あらららら。。。。出てくる、出てくる!何という事でしょう!

そのフィードバックを元に、実際に私もコーディネーターになったつもりで、

”架空の治験患者さんを相手に、治験の手順に従ってカルテを書きこむ”

というロールプレイを一人で行ってみたら、、、何と!いくつも改善すべき点が もっとみつかりました!雪だるまのように(って、正しい表現でしょうか?)どんどん問題が見つかるのです。

 と言ってもその一つ一つは決して大した問題ではなく、治験データのクオリティに影響を与えるような事ではなく、コーディネーターやモニターの方々にとって単に”えーっ 面倒‐”というようなレベルの問題なのですが、実はそういう事こそが現場の人間にとっては実はとても大きなことだと思うのです。

この手の治験オペレーションの話題については、いつかまとめて包括的にお話しようと思います。

 後日記(7月18日現在)

>法律・契約に関わる文書とは、中国との合併会社との会社設立契約文書の事でした。

>プロトコールの改訂は5月12日付でFDAにファイルしました。FDAからはあっさりクリアされ、2か月経った現時点で、改訂に関しての質問や懸念は一切ありません。

>治験用カルテの改訂は完了し、すべてのサイトに最新の治験カルテが配布されています。

>皆さんもプレスリリースでご存じの通り、中国との合併会社の契約が無事締結されました。

 

2011年6月 松田 和子

NBC フィラデルフィア

2011/07/19

日本は大型連休ですね。この連休中はボランティア・スタッフとして震災地へ向かう方達や、東北&北関東地方への応援として積極的に観光地へ出向く方々で、東日本への移動が多いのではないですか?

英語版のHPに掲載されているので、既にお気づきの方も多いかも知れません。NBCフィラデルフィア局のテレビニュースでMN-221が取り上げられました。昨年NBCサンディエゴがMN-221について扱った際には、我々も取材に協力し放映日をいつかいつか、、と待っていた事を覚えていらっしゃる方も多いでしょう。しかし今回のニュースは、放映されるまで会社の人間は誰も知りませんでした。放映後にサイトのスタディ・コーディネーターから連絡がありました。NBCが病院へ直接取材しMN-221が取り上げられた様です。

内容自体は昨年のNBCサンディエゴの番組同様、「β2選択性が高く、安全で、確実に患者さんの体内に届けられる注射薬」というMN-221の特徴と「喘息急性発作の治療薬という分野ではアルブテロール(およびその鏡面構造のレヴォアルブテロール)以降は新しい薬が開発されなかった。喘息発作治療の新しい治療薬が期待されている」事をPrimary Investigator (P I: 治験担当医師)であるDr.Kellyが語っているというもので特に目新しい内容では無いのですが、私個人にとっては非常に感慨深いものがあります。

昨年フェーズ2b(CL-007)治験スタディを任された時、最初にした事は全てのサイトを訪ねPIとスタディ・コーディネーターから直接話を聞き、各ERがどのような患者さんを地域に抱えているか、訪れる喘息患者さんの数や入院率、季節による患者数の変動、等のデータ集積にはじまり、ERのオペレーションの状況、スタディを行うに必要なインフラ、PIやスタディ・コーディネーターの経験や興味の深さ、、等を評価する事でした。この活動を始めた時、前チーム責任者からは「フィラデルフィアのサイトにはCL-007スタディは出来ない。今すぐ閉鎖すべき」というものでした。この病院はその時点での最新プロトコールが倫理委員会の承認を受けておらず、エンロール(患者登録)どころか患者さんのスクリーニング(治験に参加できるかどうかを調べる事)さえ行われていない開店休業状態。フィラデルフィアの隣町にあるCooper Hospitalを訪問した時一緒だったErnest(現CL-007プロジェクトマネージャーの名前)が翌日“アポ無し”でDr.Kellyのサイトを訪問すると言い出しました。このサイト訪問はDr.Kellyで3週間後に予定されていたのですが、Ernestは「会えるかもしれないから、ともかくトライする」と翌日朝の5時から6時にシフトが明けるDr.KellyをER待合室で待ち伏せ。Ernestは「Dr.Kellyを待っている1時間の間だけで“少なくとも6人喘息患者”がERを吸入治療を受けているのを目撃した」と連絡してきました。その後の正式なサイト訪問でここがとてもポテンシャルの高いサイトだという事を確信しました。改めてスタディ・コーディネーターや呼吸器治療技師の方に必要なトレーニングを行い、このサイトが初めて患者さんをエンロール出来たのが、5か月後の11月27日。でも中々その後がうまく続きません。サブ・インベスティゲーターの若い女医さんKathiaはエンロールが順調なサイトのスタディ・コーディネーターに思い切って電話をして助言を求めたのだそうです。その後、少しずつエンロール数が増えました。今年の2月にはDr,KellyとKathiaの計らいでGround Round(病院のドクター全員を対象にした教育レクチャー)に呼んで頂きました。はじめは「製薬会社さんが商品の説明に来たのですか?我々の時間を無駄にしないで下さいねー」といった感じの冷やかな態度だったERのドクター達に、MN-221が日本のキッセイ薬品からライセンスアウトされた事、そもそもは切迫早産の治療薬として開発されてた事、私自身がERで働いていた時に小児喘息患者さんへの吸入薬投与が難しかったった上にアルブテロールの使い過ぎで副作用の不整脈を経験した事がMN-221を喘息急性発作の治療薬の開発と適応症を方向転換する切掛けになった事、、等を説明すると、段々ERドクター達の態度が変わっていきました。最後は共同研究を持ちかけられ(この話は以前ブログで書きましたね)、更にはERドクター全員が(ER部門のチーフドクターまでが)サブ・インベスティゲーターになって下さったのです。

度々ICUに入院していたある患者さんがCL-007治験に参加した時には劇的に症状が改善しERから直接家に戻った、、が、後日、再度発作でERに来た際は治験には参加出来ず、またICUに入院となった、と前回のブログに書いたエピソードもこのERでの事でした。

口コミでMN-221の事が知られるようになって、地元のNBC局が病院へ取材する、、という事に至ったようです。全くCL-007スタディのアクティビティの無かった病院が半年余りで、MN-221の大きなサポーターとなり地元のTV局でMN-221が取り上げられる迄になった経緯は、自分達が去年から取り組んできた事の社会的帰結をみる様で感慨深いのです。

話は変わりますが、、

震災直後から、アメリカにいても、震災地医療支援が可能なドクターを募集(特に日本語が話せる小児科や内科医)するメールが何度も届き、張り切ってあちこちに登録してから早1か月余り。しかし登録先からは未だ連絡も無いまま。しかし、「日本語を話せ、震災地支援出来る医師を募集しているので是非協力して下さい!」という似た内容のメールが様々な団体・媒体を通して今でも何度も届きます。‐何だか府に落ちない気持ちです‐。

去年のハイチ地震の際にも登録したのに、声をかけられなかった私。(その時は患肢の切断など外科手技が出来るドクターを優先してると言われ納得しましたが。。)意外と医療支援の人手が足りているという事なのでしょうか、、、、?

 

2011年5月 松田 和子