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しばらくは、"No more Japan No more China"

2011/07/19

皆さん、こんにちは。

今回のブログの題名は最近、会社の上司(直接の上司ではありませんが)に言われた言葉です。

 「Kazuko ちょっと話をしよう」と彼は部屋に来ました。彼曰く、「Kazukoのサイト訪問とCL-007スタディの患者エンロール(登録)のアクティビティを調べた所 明らかに相関関係がある。君が訪問すると当日か数日中にそのサイトでエンロールが起きている。何が理由か知らないがそういう現象が見られるので、しばらく君は日本の出張も中国の出張も行かないで、サイトを訪問し続けるべきだ。」と。という事で、しばし日本の出張・中国出張の自粛を求められてしまいました。

 そんな事を言われなくても、この頃は、治験プロトールの一部改訂、およびそれに伴う治験用カルテの改訂や、法的な知識を必要とする文書のレビュー(超苦手。涙、涙、、)にかかりっきりで、どこへも出張するような時間的な余裕が無い日々なのです。

と、言うのは

1、いくつもの法律・契約に関わる文書を読み比べ、齟齬が無いように確認する

2、プロトコールの改訂にあたり、誤解釈の無いように、全ページに渡って表現の統一をはかり表現の曖昧さを出来得る限り排除する

3、今までの治験用カルテをプロトコールの改訂に合わせて直し、更に直した新しいカルテをeCRF(治験用カルテから転載するコンピュータ・データベース)の画面と比べて確認する

 という幾つかの全く異なる作業を同時進行で行っているのです

そのため複数のコンピュータ スクリーンに複数の文書ファイルを開いて作業してのですが、マウス使いが下手(年のせい?)なうえに、慣れない法律文書なんかのレビューで余計な力が入っているせいなのか、どんなに重い荷物を持っても筋肉痛にならない私の頑丈な右腕が、筋肉痛?神経痛?になってしまいました。(五十肩ではありませんよ!)

 うちの会社ではデータルームの資料は、一定時間が過ぎるとスクリーンから消えてしまう、、というシステムになっているのです(セキュリティー上の観点から?)。

そのため関連資料ファイルを開けた状態で、新しい文書の校正に“時間を忘れて耽っている”と、資料ファイルに戻って確認しようとしても閲覧出来なくなっている上に、一生懸命校正した文書も、あららら、、保存出来ない!という悲しい状況が起きてしまうのです。それで余計な時間と労力が掛かっていたのかも、、、。(一度コツを掴むと、定期的に上書き保存すれば良い事が解りました。が、それを学習するのに時間がかかった。)

法律・契約文書のレビューはある段階からは弁護士資格を持つ同僚と会社の契約する弁護士事務所が担当したので私の関わる部分は終わりました!(ホッ)しかし、治験カルテの改訂は、未だ格闘しています。〈トホホ、、)

と、言うのは、

本来は、プロトコールの改訂に関する部分を直せば良かったはずなのですが、一通り”直した”時点で、コーディネータの方達、モニターの方達にフィードバックを募ったのです。何故なら、私自身が例えば車の”オーナ用手引書”がすごく ユーザー アンフレンドリー(使い勝手が良くない)でイライラする事を経験していたので、”実際にこの治験用カルテを使う”エンド・ユーザー方達のコメントこそが一番重要 だし、その方達にとって使い易いカルテにしたいと思ったから。

結果、とっても、ありがたい事なのですが、

「折角、ドクター マツダが聞いてくれたので、これは良い機会だから、是非直して欲しい!という部分をリストにして送ってくれました。そうしたら、あらららら。。。。出てくる、出てくる!何という事でしょう!

そのフィードバックを元に、実際に私もコーディネーターになったつもりで、

”架空の治験患者さんを相手に、治験の手順に従ってカルテを書きこむ”

というロールプレイを一人で行ってみたら、、、何と!いくつも改善すべき点が もっとみつかりました!雪だるまのように(って、正しい表現でしょうか?)どんどん問題が見つかるのです。

 と言ってもその一つ一つは決して大した問題ではなく、治験データのクオリティに影響を与えるような事ではなく、コーディネーターやモニターの方々にとって単に”えーっ 面倒‐”というようなレベルの問題なのですが、実はそういう事こそが現場の人間にとっては実はとても大きなことだと思うのです。

この手の治験オペレーションの話題については、いつかまとめて包括的にお話しようと思います。

 後日記(7月18日現在)

>法律・契約に関わる文書とは、中国との合併会社との会社設立契約文書の事でした。

>プロトコールの改訂は5月12日付でFDAにファイルしました。FDAからはあっさりクリアされ、2か月経った現時点で、改訂に関しての質問や懸念は一切ありません。

>治験用カルテの改訂は完了し、すべてのサイトに最新の治験カルテが配布されています。

>皆さんもプレスリリースでご存じの通り、中国との合併会社の契約が無事締結されました。

 

2011年6月 松田 和子