A: こんにちは。東京事務所代表岡島です。
10月23-26日の4日間にわたり神戸で開催されているJDDW2014(日本消化器系病学会週間2014)にこれらの2つの学会発表が組み込まれていました。JDDW2014は参加者約2万人の非常に大きなもので、今年は神戸国際展示場、ポートピアホテル、神戸国際会議場の3つを使い、全部で15会場が用意されています。
私は10/23のみ本学会に出席してまいりました。午前中は第7会場「NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)/NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)の病態解析と新規治療」のシンポジウムに参加しました。そこではNAFLD/NASHの発症メカニズムに基づき、患者さんの負担が大きい肝生検(肝臓に針を刺して組織や細胞を採取し、顕微鏡で細かく観察する検査)に替わるような診断法として様々なバイオマーカーが研究されているが、まだ肝生検にとって替わるものはなく、バイオマーカーの模索は引き続き今後のテーマとなっているということでした。
午後はチーフ・メディカル・オフィサーの松田が第18回日本肝臓学会デジタルポスターセッションで演題「マウスNASHモデルにおけるTipelukast (MN-001)の治療効果」のプレゼンテーションを行いました。
2014年1月14日付プレスリリースで公表した、ヒトNASHに類似した病態進行を短期間で発症するマウスモデルでのスタディ結果について、病理組織像や解析結果グラフを示しながらより詳しく説明しました。具体的には、NASH病態を確立したマウスにMN-001を3週間投与した結果、1)肝臓の線維化領域 2) 肝臓の炎症領域 3)NAFLDスコア‐特にhepatocyte ballooningスコアなどが非治療群に比べて有意に改善・軽減したことが確認されたという内容です。MN-001は既に別の疾患の患者さんなど約600人に投与された実績があること、既にフェーズ2臨床治験を開始する準備をしていることから、同一ブースの他のプレゼンテーションより、かなり進んだ内容となっていたと思います。
多くのドクター達が熱心に耳を傾け質問も多く、質疑応答では規定時間をかなりオーバーし盛況なものでした。
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