A: こんにちは。東京事務所代表岡島です。
このセミナーの名の通り、参加者は海外展開を目指すバイオベンチャーを中心とし、その周辺を支えておられる企業の方々、さらには製薬会社の方もおられたようです。メディシノバ以外にはナノキャリア㈱、㈱産業革新機構が講演し、計2時間のセミナーでした。私は主に日米の医薬品マーケットの相違について、また、我々のビジネスモデルおよびその強みについてお話ししました。さらには日米の創薬ベンチャー企業に投資をする投資家層の違い、米国での資金調達手法の多様性についてもお話しさせていただきました。
MN-166では、NIH(National Institutes of Health:米国国立衛生研究所)からの助成金を基に、進行型多発性硬化症、各種薬物依存症で計4本の治験が進行中です。NIHについて、日本ではその規模についてあまり知られていませんので、この場を借りて補足説明をさせていただくと、年間約3兆円の巨大な予算を有する米国の政府機関であり、米国の医療・健康に関する国家予算をどの研究に配分するか、という機能を有しているものです。一方、日本では「日本版NIH」とも呼ばれ、来年4月に設立予定の独立行政法人・日本医療研究開発機構が話題となっておりますが、その予算規模は1桁以上少ないものとなるようです。このような日米の新薬開発背景の相違点を㈱産業革新機構の方が講演でお話しされていましたが、その中で最も印象深かったのは、米国で承認された新薬のうち、約半数は製薬会社以外、主には創薬ベンチャーからのものであるというデータでした。(残念ながら日本で承認される新薬には、創薬ベンチャー発のものが殆どないという現実でした。)メディシノバが普段からお話ししているテーマ「日本の創薬技術を世界へ」を強く再確認する良い機会となりました。
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