A: こんにちは。チーフ・メディカル・オフィサーの松田和子です。
月曜日(11/10)のLate-Breaking セッションでの発表を終えて一昨日、ボストンから戻って来ました。
学会演題の申し込みは、通常、開催日の半年ほど前に設定されている締切日までに発表したい内容の要旨(これをアブストラクトとか抄録とよびます)を提出しなければなりません。応募演題を学会員の専門家がレビューし、発表演題として採択するか決定します。大抵は開催日の数ヶ月前に、抄録がアクセプトされたかどうかの合否判定が届きます。
このLate-Breakingセッションは、“通常の締切日には間に合わなかった演題”を扱うもので9月中旬に、Late-Breaking セッションへの応募開始を案内するメールが届きました。しかし、Late-Breaking セッションの応募には明確な規定があり、通常の締め切りを過ぎたにも関わらず応募を受け付ける以上は、
- 最新かつ十分に科学的で
- 大規模な臨床治験、または非常にインパクトのあるトランスレーショナルなスタディ
- 臨床研究の場合は、前向き研究でなくてはいけない(後ろ向き研究はだめ)
- ラボラトリーのスタディ(in vitro, pre-clinical)は、よほどのことが無い限り、基本的には受け付けない
などの規約がありました。
要は「締切りに遅れたのですから、よほどすごい演題じゃないと採択しませんから、普通のレベルのものは最初から応募してはいけませんよ。」という事です。
丁度、MN-001のAdvanced NASH モデルのスタディの最後の遺伝子発現の解析の結果が出たばかりのタイミングでしたので、臨床研究ではないものの十分インパクトのある動物モデルスタディだと考え、“駄目元”で応募したところ採択されたのです。結果的には、Late-Breaking セッションのほうが注目を浴びたようなので、本来の抄録締切りに間に合わなかったことが良かったように思います。
発表した自分で言うのも何ですが、非常に多くの方に関心をもって頂き、沢山のフィードバックを頂きました。朝8時半にポスター会場に着いたら、既に我々のポスターを張るボードに2人からメッセージが書かれた名刺が貼り付けられていました。
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