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経済評論家の三原淳雄先生の訃報

2011/02/11

ボストンの空港の待合室にいます。今日はスタディ・サイトの訪問が終わり、カリフォルニアに戻る予定です。

治験責任ドクターやスタディコーディネーターとの打ち合わせが朝一番に行われ、ER、薬剤部(治験薬を管理している)血液検査室(治験中に採取される血液サンプルのプロセスを行う)などの見学を行ない、お昼前にはすべてが終わりました。

飛行機は念のために余裕を持って夜の便にしていたので、早い便に変更しようとカウンターで聞いたら何と変更するのに、変更手数料とチケットの差額で600ドル以上も払わなくてはいけないとのこと!5時間早く帰れるとはいっても600ドル以上も払うのは割が合わないです。変更は中止、待合室のベストスポット(パソコンのコンセントが差し込める電源がすぐ傍)を見つけて、5時間ここでのんびり仕事・その他をしながら過ごすことにしました。空港ではネット接続があるので時間潰しには問題がありません。

たった今、日本のネット新聞を読んでいたら、経済評論家の三原淳雄先生の訃報が報じられていました。

もう2年以上も前になりますが、個人株主様向けの説明会で三原先生とご一緒させて頂いた事があります。

三原先生の講演の後に、東京代表の岡島さんと会社説明のプレゼンテーションを行った後、三原先生と3人での対談という形の会でした。前もって岡島さんから、「今度の説明会では“とても人気があるカリスマ経済評論家”の三原氏とご一緒するよ」と聞かされており、カリスマ経済評論家というからにはとても厳つい感じの方かしら、、と想像していましたが実際にお会いした三原先生はとてもシャープで人の心をパッと掴むとてもチャーミングな方。対談といっても終始、三原先生が私達をリードして下さり、日本の経済状況の展望など絡めながらメディシノバの強みを引き出すような話をして下さり、又、経済や株式市場の事に全く疎い私に配慮して答えられるような質問を振って気を遣って下さいました。説明会の後は夕食とお酒もご一緒しとても楽しい時間を過ごさせて頂きました。

先生には直々に有名投資家のウォーレン・バフェット氏について色々と教えて頂きました。メディシノバ社が実際に進めているパイプラインの話を聞いて目を細めて“いいねー、夢があっていいよー”“今の日本は元気が無いからなー。こういう時だからこそアメリカで日本人、日本の会社が頑張っているのは本当に大事だよ。頑張りなさいよ。応援しているからね。”と言って下さった事にとても勇気づけられました。それ以来、先生のブログを楽しみに読んで経済についても勉強していました。昨年末に体調を崩されたものの回復している様子でしたのに、、、とても残念です。

心よりご冥福をお祈りいたします。

 

松田 和子

猛吹雪の合間を縫っての出張

2011/02/06

日本でも各地で大雪が記録されている今年の冬、皆さん安全にお過ごしでしょうか?

異常寒波はこちらアメリカでも猛威を奮っています。NYの空港が閉鎖されたことは前のブログでも書きましたが、依然として東海岸、中西部は繰り返しsnow stormに襲われています。

先週の週半ばから東海岸、中西部への1週間の出張中です。7日間の間に、フィラデルフィア、セントルイス、ワシントン、ニューヨーク、ボストンの順に5つの都市へ移動です。吹雪で飛行機が欠航すると、空港で足止めになってしまうし飛行機の予約変更をしなくてはいけないので毎日天気予報を気に掛けて過ごしています。今日はセントルイスからワシントンに移動してきました。ところが到着してみたら空港からホテルまでが遠く離れていて、シャトルバスでも100ドル近くするというので(吹っかけられたのかしら?)思い切ってレンタカーを借りました。週末料金でお安いためシャトルなんかよりずーっとお得。知らない街を一人で運転するのは大変ですがカーナビは借りても使い方が解らない、、、、ので、地図と勘(方向音痴?)を頼りに いざ出発。ところが何と!道には雪が積もっているではないですか!雪道運転なんてもう十数年ぶりです。半分涙目でビビりながらノロノロ運転、。、でもワシントンへ向かい始めると高速道路は雪がほとんど解けていて、高速を降りた後の路面道路は霙だったので何とか無事ホテルには暗くなる前に到着しました。

今回の出張、ワシントンでは、NIH(国立衛生研究所)とコロンビア大学との共同研究(MN-166のヘロイン中毒患者の薬物依存への効果)の治験結果についてNIH、コロンビア大学の研究者らと集まり結果について詳細検討と今後の治験についての打ち合わせが目的です(また研究費がNIHからついたそうです)。明後日 月曜日はNIHのすぐ近くのホテルに1日缶詰で会議です。

他の4都市ではMN-221に関して、ERのドクター達、KOL(Key opinion leader)達と治験についてミーティングです。

最初のフィラデルフィアでは忙しいERドクターが20人以上も集まって(勤務中でないドクターは全員参加)頂き、MN-221についてのレクチャーをしました。レッドアイ(深夜出発)で未明に到着だったので最初はかなり眠かったのですが、質問が沢山きて、共同研究のオファーも頂き、今後の治験についてのアイディアやデザインなどについても話合い、とっても有意義な時間でした。現場でMN-221を使っているドクター達に”promising drug!” と言われるのは本当に気持ちが引き締まります。セントルイスでも治験責任者のドクターは「ブラインド スタディ(二重盲検試験)だけど、MN-221を受けた人とプラセボを受けた人の違いが私にはわかる!」と言うのです。実は異口同音に似た様な事を他のドクターからも何度か言われていたので、やっぱりそうか、、などと思っていました。

そうそう、セントルイスのドクター達と提出したSAEM (Society for Academic Emergency Medicine) への抄録が無事アクセプト(学会発表に受理)されました。この学会は今年5月にボストンで開催です。さらにMN-029 Phase I studyの論文も“Cancer Chemotherapy and Pharmacology”というジャーナルにアクセプトされました。(何月号に掲載されるかはまだわかりません)出張前には、MN-029 Phase I studyの治験責任者であり、この論文の筆頭執筆者であるDr.RicartにMediciNovaオフィスまで来ていただき、今後の開発予定などについて意見交換もしました。(しかし、このDr.Ricart, 当時は、テキサスの大きな癌・腫瘍の大規模治験センターで患者さんを診ていたのに、今はファイザー社のOncology部門の研究者になっています。、、、 微妙、、、)

と言う訳で、“救急科”(MN-221 ) “神経科”(MN-166)“腫瘍科”(MN-029) の3つを行ったり来たりで頭の切り替えが忙しい数週間です。

 松田 和子