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« MN-166の新たな適応症 | メディシノバ ブログ TOP | “Holy Grail” その2 »

“~Holy Grail~聖杯”という言葉の重み

2010/04/10

Holy Grail~聖杯という言葉の重み

 

こんにちは。前回のブログ更新からすっかり間があいてしまいました。すみません。

3月はMN-221(010)スタディが完了したので、その結果解析がありましたし、決算報告会の準備などで皆、普段より忙しくしていました。

 

まずCOPDを対象にしたMN-221(010)の治験が修了し、皆さんもプレスリリースでご存知の通り、ドースリスポンスがはっきり現れる大変良い結果が得られました。COPDは普段安定している時でも呼吸機能が落ちている患者さんが多いため、患者さんのベースラインを鑑みた形で呼吸機能検査の改善を解析しました。そのため、FEV1(L)のベースラインと比較しての改善率を%で算出する方法を取りました。

 

さて、MN-221だけでなくMN-166でも大きなGood newsがありました。以前、こちらのブログでも話しました通り、Neurologyという医学雑誌に我々の多発性硬化症を対象にしたフェーズ2の結果が掲載されました。とても興味深い論文だということでEditorial Commentary (その号で最もインパクトがあり興味深い論文を編集者が選び、更なる解説、論説をするもの)に選ばれ、Dr. Fox による論説には多発性硬化症 治療のHoly Grail~聖杯という副題までつけていただきました。

 

私は普段、Holy Grailという言葉を日常的に使う事は無いので、今回、このeditorialを最初に読んだ時は辞書を引き意味を確認したのですが~聖杯~と言われても最初はピンとは来ませんでした。「これを飲めば生き返る事が出来る命の杯」という意味でDr. Foxはこれ以上無いほどの非常に力強い、重みのある言葉を使ってMN-166の可能性を評価してくれました。更にMN-166がアルツハイマー病やパーキンソン病などのほかの神経疾患にまで適応される可能性を専門家の口から、このような専門誌ではっきり述べている事は本当に大きな事です。

 

来週はトロント(カナダ)でAAN(アメリカ神経学会総会)が行なわれます。その学会にでは、多発性硬化症の専門家との会合の合間にDr. Foxともお会いして意見交換をすることになっています。

次回のブログではトロントの学会での様子をお伝えするつもりです。

 

松田和子