ナスダックでの出来高につきまして
皆様こんにちは。
東京は非常に暑い日が続いております。
さて、7/7~7/19の間の9営業日、米国ナスダックでの当社株の売買は、連日出来高0(ゼロ)を記録しました。投資家の方からナスダック上場廃止になったのかという問い合わせもいただいた位です。なぜ、ナスダックの出来高がこのように少なくなってしまったのかを公開情報を基にお話ししたいと思います。
まず、2008年度、2009年度の有価証券報告書88ページ「所有者別状況」を以下に示します。
「取締役及び執行役」:退職した執行役が保有株式を売却したことによる減少分
「ベンチャーキャピタル」:上場後5年以上経過し、ファンドの期限到来による売却と想定
「不明」:ブローカー、カストディアン名義となっている部分で主に機関投資家保有と想定
「合計」:転換社債の転換、退職者のストックオプション行使による新株発行で増加
ナスダックで取引されている株式は主に「不明」部分にあります。
昨年下期はナスダックよりヘラクレスの株価が高かった時期が殆どであったことで裁定取引(アービトラージ(注))が行われ、ナスダックでの流通株がヘラクレス市場に移動したものと推定できます。この結果、ナスダックでの流動株が極端に少なくなり、今回のような状況となったものと理解しております。
仮にナスダックの株価がヘラクレスより高い状況が続いてくれば逆の現象が起こることも充分に考えられます。実際に2007年上期は逆のアービトラージが起こっていました。また、アヴィジェンを買収した際に発行した転換社債の転換が進めば米国での流通株式が大幅に増える可能性もあります。
この間、当社株式を支えて下さっていたのは主に個人投資家の皆様です。サポートいただいた皆様に感謝しつつ、引き続き、個人投資家向け説明会や説明会の動画配信等で個人投資家の皆様への情報発信を積極的に行っていきたいと考えておりますので宜しくお願いします。
(注)ここで言う、アービトラージとは、当社株式が上場している2つの市場で当社株式をほぼ同じタイミングで売買し、そのサヤ取りを行うことです。