MN-221: 近況報告
今年の日本はとても暑い気候が続いていそうですが、どうやら今年はどこも変な気候のようです。サンディエゴは夏なのに長袖が離せない肌寒い日々ですし、先週仕事で訪ねた中西部のデトロイトでは記録的な暑さだとタクシードライバーが話していました。
今日はメディシノバのアクティブなパイプラインの1つであるMN-221の話を少ししたいと思います。
現在MN-221については、喘息の急性発作増悪のために救急病院を訪れた患者を対象にした治験が全米各地で進行中です。昨年終了した小規模の治験MN-221-006ではMN-221を投与された喘息発作の患者群においては入院を大幅に抑制することが出来ました。偽薬群では半分以上の方が入院の転帰となったのに対して、MN-221での治療群では4分の1の方が入院、つまり残り4分の3の方々は入院せずに家に帰ることが出来ました。現在行っている治験はMN-221-007は同じ救急部セッティングでの、より大規模な治験です。通常の治療を受けても改善しなかった方々を対象に治験がおこなわれています。
さて、MN-221に関してはこの1ヶ月、私達はいつもの仕事に加えて色々な事がありました。年に一度FDAに提出する書類などの改訂作業(これが膨大なページ数なのです!!)や全米の治験サイトの訪問が続いた他、最近、何故かMN-221がメディアの注目を集める事になったため、治験サイトのドクター達に対しバイオ産業のニュース記者からの取材が申し込まれたり、テレビ局からメディシノバへ取材依頼が来たりで、これらに対する対処が必要だったのです。私達は小さな会社で広報担当部門はありませんから、こういう報道記者からの取材に対して、治験担当ドクターは何をどこまで話して良いのか?あるいは何を話してはいけないのか?などドクターの守秘義務を会社内だけでなく弁護士さんとで確認したり、、、。
テレビ局からの取材依頼はアメリカの三大TVネットワークの1つ、NBCの“Biotech and You”(注目されるカリフォルニアのバイオテクノロジーの会社を紹介する、週に1回30分枠の番組です) という番組でメディシノバという会社とパイプラインの中でも特にMN-221について興味があるので取材、報道させて欲しいというものでした。当社からは岩城社長がテレビインタビューに応じ、MN-221の治験を行っているドクターの代表としては地元のUniversity of California San Diego校 大学病院救急部のDr.Gussが取材に応じ、救急現場で期待されるMN-221の有用性について語って下さいました。このインタビュー内容は9月中旬ー下旬にかけて同番組の枠内で放映されます。詳細がわかり次第、こちらのホームページでも報道予定日、時間などをお知らせしたいと思います。テレビ局の許可が取れれば報道内容を動画としてアップする予定です。
皆様暑い日々が続く中、どうぞ安全と健康に十分気を付けてお過ごしください。
松田 和子