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岩城裕一 岩城裕一

メディシノバ
代表取締役社長兼CEO
(最高経営責任者)
南カリフォルニア大学医学部泌尿器科学、外科学、病理学教授。1992年より移植免疫学・免疫遺伝学研究室ディレクター。取締役会長として創業設立より事業開発、資金調達等、事業全体の統括を支援。詳しくはこちら>>

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間質性膀胱炎

2006年8 月 2日

皆さん、ご無沙汰していました。

出張の合間に夏風邪を引いてしまい、ガラガラ声で講演をしておりましたのでIR説明にお越しになって下さった方にはお聞き苦しい思いをさせてしまったようです。暑い中お越しになって下さった皆様にはまずはお礼申し上げます。

今日は少し、私達が開発しているお薬に関係する病気の話をしようと思います。

皆さんは“間質性膀胱炎”という病気、ご存知ですか?実はこの病気は比較的新しい病気です。新しい病気というとちょっと変に聞こえるかも知れませんね。つまりは最近になって病態が理解されてきたということです。

膀胱炎というと、ばい菌が尿の中に入り込んで膀胱で炎症を起こすものと考えられてきました。ですからばい菌に効果のある抗生剤を飲むと治る、、、、はずです。ところが、抗生剤を使ってもなかなか治らない膀胱炎や尿を調べてもばい菌もいなければ他のウイルスなどが感染している形跡も無いちょっと違ったタイプの膀胱炎というのがあるのです。

医者に「なかなか治りませんね、、、」「きちんとお薬は飲んでいますか?」などと言われて随分苦しい思いをしている患者さんが実は結構いたのです。昔は慢性膀胱炎などとも呼ばれていましたが、最近になって間質性膀胱炎という名で呼ばれるようになり、その原因もまだ明確にはなっていませんが、どうやら花粉症や喘息などといったアレルギーが関与しているらしいとわかりました。もう一つ普通の膀胱炎と違うのは、炎症が膀胱の粘膜表面だけはなく、筋肉部分つまり少し深いところまで炎症が起きているので症状も重く、治りにくいという点です。

今のところは専門以外の先生にはまだ知らない先生も多く、これといったお薬がないためきちんとした治療法が確立していないのです。

日本では1万人に12人といわれていますが、実際は500人に1人ともいわれております。67割が女性の患者さんです。症状が症状だけに(頻回におトイレに行きたくなったり、排尿の際に強い痛みがあることもあります)なかなか言い出しにくく、隠れている患者さんが多いことによりましょう。

我々 MediciNovaが開発しているMN-001はこの間質性膀胱炎に効くお薬を世の中に届けようと開発中なのです。

皆さんの周りにも、なかなか治りづらい膀胱炎で困っている方いらっしゃいませんか?

岩城裕一

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